「ブレーメンの音楽隊」をドイツ語で読む 第20回(最終回)  ~「ブレーメンの音楽隊」を解散して「普通の動物」に戻る~

ブレーメンの音楽隊

前回は、「ブレーメンの音楽隊」に襲われた強盗の子分が親分のところへ逃げ帰りました。

前回:「ブレーメンの音楽隊」をドイツ語で読む 第19回 ~ブレーメンの音楽隊の反撃~

今回が物語の最終回です。

「ブレーメンの音楽隊」のメンバーに襲われた子分が親分に報告します。

“Ach, in dem Haus sitzt eine greuliche Hexe, die hat mich angehaucht und mit ihren langen Fingern mir das Gesicht zerkratzt. Und vor der Tür steht ein Mann mit einem Messer, der hat mich ins Bein gestochen. Und auf dem Hof liegt ein schwarzes Ungetüm, das hat mit einer Holzkeule auf mich losgeschlagen. Und oben auf dem Dache, da sitzt der Richter, der rief: ‘Bringt mir den Schelm her!’ Da machte ich, daß ich fortkam.” Von nun an getrauten sich die Räuber nicht weiter in das Haus, den vier Bremer Musikanten gefiel’s aber so wohl darin, daß sie nicht wieder heraus wollten.

「ああ、あの家には恐ろしい魔女がいますよ。おれにフーッと息を吹きかけ、長いかぎづめでおれの顔をひっかきやがった。それでドアのそばにナイフをもった男がいやした。そいつがおれの脚を刺したんです。中庭には黒い怪物もいましたよ。そいつはおれをこん棒でなぐりやがったんで。上には、屋根には、裁判官がいて、『悪者をここに連れて来い!』と怒鳴っていました。だから、おれは逃げてきましたよ。」と言いました。このあと、強盗たちは二度と家に入ろうとしませんでした。しかし4人のブレーメンの音楽家たちはここがとても気に入ったので、もう出ていきたいとは思いませんでした。

via 「ブレーメンの音楽隊

“Ach, in dem Haus sitzt eine greuliche Hexe, ああ、あの家には身の毛のよだつような魔女(die Hexe)がいます。

die hat mich angehaucht und mit ihren langen Fingern mir das Gesicht zerkratzt. 彼女はおれに息を吐きかけて、長い指でおれの顔をひっかきやがった。

Und vor der Tür steht ein Mann mit einem Messer, そして、ドアの前にはナイフ(das Messer)を持った男がいやした。

der hat mich ins Bein gestochen. そいつがおれの脚を刺したんです。

gestochenはstechen(刺す)の過去分詞です(stechen-stach-gestochen)。

Und auf dem Hof liegt ein schwarzes Ungetüm, 中庭には黒い怪物(das Ungetüm)もいやしたぜ。

das hat mit einer Holzkeule auf mich losgeschlagen. そいつはおれを棍棒で殴りやがったんです。

Und oben auf dem Dache, da sitzt der Richter, 屋根の上には裁判官が座っていました。

der rief: ‘Bringt mir den Schelm her!’ そいつは「そやつをここへ連れて来い!」と叫んでました。

Schlem(男)は「ヘマばかりする男、ついてない男」です。ここでは「ブレーメンの音楽隊」に襲われて何もできずに逃げ帰ってきた子分を指します。

何もできずに逃げ帰ってきた自分を”Schlem”(ヘマばかりする男、ついていない男)だと言っているのです。

Da machte ich, daß ich fortkam.”  だから、おれは逃げてきたんです。

Von nun an getrauten sich die Räuber nicht weiter in das Haus, このあと(von nun)、強盗たちは二度と家に戻る勇気は出ませんでした。

sich4 trauenで、「~する勇気がある」です。

子分の「妄想報告」を信じてしまって自分たちの家には恐ろしい魔物たちに占拠されてしまったと思い込んだ強盗たちは、家に帰れませんでした。

den vier Bremer Musikanten gefiel’s aber so wohl darin, daß sie nicht wieder heraus wollten. しかし4匹のブレーメンの音楽隊はここがとても気に入って、二度と出て行きたいとは思いませんでした。

最初のdenはvier Bremer Musikantenにかかる3格の定冠詞です。

これで物語は終わりです。

最後に、「ブレーメンの音楽隊」の活動をまとめます。

「ブレーメンの音楽隊」は結局、ブレーメンに行くことを目指しただけで、実際にはブレーメンには行っていません。

「音楽活動」はたった1回、強盗の家を奪う時に4匹で鳴いたときでした。

彼らがブレーメンで音楽家になろうとした動機は、働けなくなって飼い主から見放されたからでした。

つまり「居場所」を失ったのです。

強盗の家を手に入れて新たな「居場所」を手にした彼らは、もうブレーメンに行く必要も音楽活動も必要ありません。

つまり「ブレーメンの音楽隊」として活動する必要はなくなり「無期限の活動休止」、つまり事実上の「解散」をしました。

そして悠々自適な生活。

めでたしめでたし。

Viel Spaß - und bis bald!
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