赤ずきんちゃん(Rotkäppchen)をドイツ語で読む 第8回 ~狼の妄想~

wolf

今回は、狼が赤ずきんちゃんと会話しながら考えていたことです。

前回:赤ずきんちゃん(Rotkäppchen)をドイツ語で読む 第7回 ~狼と世間話する赤ずきんちゃん~

Der Wolf dachte bei sich: Das junge, zarte Ding, das ist ein fetter Bissen, der wird noch besser schmecken als die Alte. Du musst es listig anfangen, damit du beide schnappst.

狼は、「なんて柔らかそうで若いんだ。なんておいしそうに太ってるんだろう。ばあさんよりうまそうだ。おれはうまくやって両方つかまえなくちゃならん。」と心の中で考えました。

via「赤ずきん

狼は心中ひそかに~と考えました(Der Wolf dachte bei sich:~)。

“ein fetter Bissen”には「うまい話、ぼろもうけ」という意味もあります。

最後の文”Du musst es listig anfangen, damit du beide schnappst.”(おれはうまくやって両方つかまえなくちゃならん。)の主語は2人称の”du”です。

しかし、訳は「おれ」となっています。

これは、話者(狼)が自分を対話の相手として語っているので、主語が”du”となっています。

心のなかで「うまくやれよ、お前」という感じで語るときに使う”du”です。

Viel Spaß - und bis bald!
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