ゲーテの全著作の中から選びぬかれた格言が収められているのが『ゲーテ格言集』(高橋健二,新潮文庫,1952)です。
文庫本で価格はお手頃だし、中身もそんじょそこらの格言集・名言集の追随を許しません。
Amazonのレビューにも、
おすすめです。中には同意しかねるものもありますが、琴線に触れる格言がたくさんあります。訳もすばらしいです。
この後、思わずいくつか他の格言集も買ってしまいましたが、これに勝るものはありませんでした。
Amazon『ゲーテ格言集 (新潮文庫)』レビューより
という声がありました。
まったくその通りです。
現在(2016年3月12日)絶版なのが惜しいです。
本書にある格言の中でも一番しびれるのが「処世のおきて」です。
処世のおきて
気持ちのよい生活を作ろうと思ったら、
すんだことをくよくよせぬこと、
滅多なことに腹を立てぬこと、
いつも現在を楽しむこと、
とりわけ、人を憎まぬこと、
未来を神にまかせること。
(「警句的」から)
(原文)
Lebensregel
Willst du dir ein hübsch Leben zimmern,
Musst dich ums Vergangne nicht bekümmern;
Das Wenigste muss dich verdriessen;
Musst stets die Gegenwart geniessen,
Besonders keinen Menschen hassen,
Und die Zukunft Gott überlassen.